21世紀の教育を考える

2001/2/14 (2001/6/18部分修正)

最近の少年犯罪については、
世間を賑わすコトしきりですが、
私も、こういった問題の解決に向けて
できるだけのことをしたいと思っております。
「プレジデント」誌2000年6月12日号で
小沢一郎は少年犯罪について「子どもの問題は、大人の社会の問題」と言っていますが、
私もこの点は同感で、「人を殺す子どもは死刑にしろ」とか、そういう短絡的な思考では
すまされない問題、事件の当事者云々より、もっとトータルに真剣に子どもの教育について
考えていかなければならないと思っています。

私のめざす教育活動

具体的な教育活動として私がしたいこと、
これは学校内社会全体という2つの領域においてそれぞれあります。

今はまったく具体的・実践的ではなく、アイデア段階ではありますが、
他の方のご意見などいただきながら、実際的なものに変えていきたいと思っております。

1.具体的に子どもたちに対してどういう手段でもって教育していくか

私がなぜ小学校教師を目指すかというと、全人教育を重視しているからで、
複合的・総合的な教育を行いたいと思うからです。
それによって子どもたち自身の「自助能力」(自分のピンチを自分で救える能力
を涵養することを目的としています。

ただ、単に「自助能力」をつけるとはいっても、
現代の子供は概してピンチに対する抵抗力がないので、
厳しくすればいい、というのでは逆効果になってしまいます。

むしろ、自発的に学んでいく中で、いろいろな困難があり、また違ったものの見方があるということに気づいていく
経験こそが、「自助能力」をつけるための財産であると思っています。

そして、私がそういった自発的な学習をさせるためのきっかけとして目を付けているのが、
子どもの周辺メディアです。

今までの「読書はマル、TVゲームやマンガはバツ」といった
中身ではなく枠にだけこだわったマルバツ教育論ではなく、
もっと子どもの立場に立って、より「受け入れやすいもの」を
教育に利用すべきだと思っています。

例えば、パソコンを使った授業は今後すすめられていく傾向にあると思いますが、
その中で家に帰ってからも遊びたくなるような非常にゲーム性の高い教材を使うとか、
図書館には手塚治虫のハードカバーの「火の鳥」だけじゃなくて、
普通のマンガ単行本でもよさそうなものがあれば入れるとかです。
「総合的な学習の時間」の1時間を、
将棋やチェス、オセロなどの論理的ボードゲームの講義・実習に使う、などもいいと思います。

とにかく「とっつきやすくて面白いものをきっかけに」というのを考えているわけです。

また、大人が意図する意図しないに関わらず子どもはマンガやアニメから様々なコトを
学んでいますからね。少なくとも本当に子どものためを思う大人は、
それらがどういうものか知っておくべきだし、それを材料にして子どもに「教える」ということを
やっていくべきでは?と思います。

しかし、こういったあまり遊び要素の強いものを現場に持ち込むとなると、
頭の古い(失礼)学校関係者や保護者に理解いただけるだけの説得材料が必要となります。
例えば、読書好きな子とTVゲーム好きな子には相関関係がある、といったような。
(これは5年ほど前の広大の研究結果です。)
ただ、最近ではだいぶこういった考え方も受け入れられてきているようで、
この点はあまり心配ないかもしれません。

なお、私がこういった子供の周辺メディア(TV、マンガ、ゲーム等)を有効利用した授業で
子供の意欲・関心・態度を高めようとする背景には、
当然私がゲーム会社勤務経験があるなどといった、私個人がやってきたことを生かすといった意味合いがあります。

2.「教育はみんなの問題」として取り組むシステム作りを

したいこと第2は、
教育ネットワークの推進です。
教師1個人でできることには限りがあります。
例えば「学級崩壊」なんて、担任教師1人だけで解決できるようなものではない、と聞いています。

生徒間、教師間、保護者間、学校間ネットワーク構想は、
よいアイデアをスピーディーに世間に広め、
問題があればみんなで話し合おう、というものです。

インターネット利用者が現在2000万人。(2000年6月現在)
ネット利用者だけの教育ネットワークにしても、
非常に効果が期待できる段階に至っていると思います。

ここで重要なのは、「言いたい人だけが発言する」というのも重要なのですが、
決して「ネットに詳しい人、教育問題に詳しい人にまかせておけばいい」
というふうになってはいけないということです。

みんなが習慣的に発言をチェックし、思ったことがあればなんでも発言するという姿勢をもっていただかなくてはいけません。
これは、言い換えれば「学級だより」の大規模化と言っていいかもしれません。
この仮モデルは当ホームページ内にて構築しようと思っておりますが、
なにぶん不勉強なもので、いつのことになるかわかりません。
「教育問題を討議する掲示板」も一度開設したのですが
書き込みがなかったので削除してしまいました。
とにかくこのホームページを基地に、少しずつ輪を広げていきたいと思っていますので
よろしくお願いします。

赤字:2001/6/18追加。)


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