Dr.Tによる「愛」の定義
(ここでは、精神と肉体を分けて考え, 「愛」の存在目的を精神の安定,無秩序から秩序への回帰 としています。 こんな考えもあるということで・・・・。) *********************************************** 「好意」(favor)には次の3段階があり, 「愛」はその中で最も人生における重要度が高い。
○「好き」のレベル(liking, favor) ●主体は自分にある。好きになる理由は特に意識されない。 極言すれば自己満足。それを罪と認識するとつらい。 対象:人物・事物・行為・状態一般、全対象 もっとも活発な時期:0歳から思春期まで (つまり外界に興味を持つことが重要な時期) 性質:非常に感覚的なもの。 長い年月を経てその方向(タイプ)が固定されていく。 「好き」が包含する言葉:興味を持つ、かわいいと思う、惹かれる 〜したいと思う、有益と感じる、居心地がよい、いいと思う うれしい、楽しい、やみつきである、気に入っている
↓ ○「恋」のレベル(romance) ●主体はあくまで自分にあり,その精神的影響は自分だけが受ける。 但し何かと相手の気を引こうとするので, 相手はその行動の影響をもろに受ける。 かなり一方的で、盲目的。 だから客観的事実を持って論理的に説き伏せようとしても 恋をしている人にはまるで話が通用しないので要注意である。 なお、理想的な恋は現実とは別に妄想の中で存在する。 その妄想は主に人に聞いた話やマンガやドラマの恋愛から かたちづくられる。 恋の目的は精神の活性化にあると見る。 対象:特定の異性 時期:思春期から (それ以前は情報の前倒しによるまやかしの恋。 もしくは「大好き」のレベル。) 似て非なるもの:「憧れ」 発生形態:普通は突発的。(いわゆる「ひとめぼれ」) 「好き」から「恋」に変わることは稀で,本当は最初から「恋」 だったがその気持ちをごまかしつづけてきたというのが正解。 体中に電気ショックが走り、それ以後絶えず対象を気にしつづける。 性質:非常に不安定。それゆえに激しい。「恋は一時の熱情」 熱しやすく冷めやすい。 相手のことをひどく気にしつづけるので、 対象の行動にとんでもなく揺れ動かされる。 ときには「あなたを殺して、わたしも死ぬわ」ということにもなる。 長くこの状態を保つことは非常に難しい。 ところで恋が引き起こす諸行動は、はたから見ると「ばかみたい」 であるが、本人にとっては「恥も外聞もない」ところが 妙に人の心を打つようだ。 ↓ ○「愛」のレベル(love) ●主体は対象にあり,対象中心の考え方。 但しその程度は個人による(身勝手な人間の愛は所詮身勝手)。 自己を犠牲にしてでもそれに尽くす。 すべてをなげうてるだけの価値を持つ。 対象:人物・行動様式、ただし これまで人生に深くかかわりあったという経験が不可欠 もしくはその経験の転化物(赤ん坊など) 発生形態:人物以外においては「大好き」の延長線にある。 自分にとっては必要不可欠、なくては生きていけないもの。 恋愛においては「恋」の転化、定着による。 時期:物事の認識能力がついてから、死に至るまでの全時期 性質:対象の本質こそが対象になる。 非常に安定な状態でめったなことではさめない。 その人の幸福度を図るバロメーターと考えることもできる。 その判断はmindではなくheartによっておこなわれる。 容姿・性別・状態の変化によらず貫かれるのが「愛」。 「お客様を愛する」とは、どんな客であっても愛するということ。 「彼女を愛する」と言ったときは、彼女が老いても、性転換しても、 植物人間になっても愛するということ。 愛の反意語は「憎悪」ではなく 「情欲」(自分のためだけの欲求)と定義。 補足:「愛」という言葉自体は現在非常に軽い意味で頻繁に使われている。 だが「愛」という言葉が飛び交っているにもかかわらず 人々はみな愛に飢えている。 「愛したい」と思う人より「愛されたい」と思う人のほうが 圧倒的に多い。 この状態を「虚偽の愛、でまかせの愛に慣れてしまい、 真実の愛が見えなくなってしまった状態」と見る。 ここから脱却するには自分だけの価値観を持ち、 偽の「愛」に振り回されないことが重要である。 愛の表現は人それぞれだが、体面を気にすることなく いかに自分のheartを伝えることが出来るかが課題となっている。
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なお、今後の検証活動により、内容は変更することがあります。
(検証活動って・・・)