Dr.Tによる「愛」の定義
(ここでは、精神と肉体を分けて考え,
 「愛」の存在目的を精神の安定,無秩序から秩序への回帰
 としています。
 こんな考えもあるということで・・・・。)
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「好意」(favor)には次の3段階があり,
「愛」はその中で最も人生における重要度が高い。
○「好き」のレベル(liking, favor)
    ●主体は自分にある。好きになる理由は特に意識されない。
     極言すれば自己満足。それを罪と認識するとつらい。
    対象:人物・事物・行為・状態一般、全対象
    もっとも活発な時期:0歳から思春期まで
    (つまり外界に興味を持つことが重要な時期)
    性質:非常に感覚的なもの。
          長い年月を経てその方向(タイプ)が固定されていく。
    「好き」が包含する言葉:興味を持つ、かわいいと思う、惹かれる
            〜したいと思う、有益と感じる、居心地がよい、いいと思う
            うれしい、楽しい、やみつきである、気に入っている
↓
○「恋」のレベル(romance)
    ●主体はあくまで自分にあり,その精神的影響は自分だけが受ける。
        但し何かと相手の気を引こうとするので,
        相手はその行動の影響をもろに受ける。
     かなり一方的で、盲目的。
     だから客観的事実を持って論理的に説き伏せようとしても
     恋をしている人にはまるで話が通用しないので要注意である。
     なお、理想的な恋は現実とは別に妄想の中で存在する。
     その妄想は主に人に聞いた話やマンガやドラマの恋愛から
      かたちづくられる。
     恋の目的は精神の活性化にあると見る。
    対象:特定の異性
    時期:思春期から
 (それ以前は情報の前倒しによるまやかしの恋。
  もしくは「大好き」のレベル。)
    似て非なるもの:「憧れ」
    発生形態:普通は突発的。(いわゆる「ひとめぼれ」)
         「好き」から「恋」に変わることは稀で,本当は最初から「恋」
         だったがその気持ちをごまかしつづけてきたというのが正解。
         体中に電気ショックが走り、それ以後絶えず対象を気にしつづける。
    性質:非常に不安定。それゆえに激しい。「恋は一時の熱情」
            熱しやすく冷めやすい。
          相手のことをひどく気にしつづけるので、
            対象の行動にとんでもなく揺れ動かされる。
            ときには「あなたを殺して、わたしも死ぬわ」ということにもなる。
     長くこの状態を保つことは非常に難しい。
         ところで恋が引き起こす諸行動は、はたから見ると「ばかみたい」
         であるが、本人にとっては「恥も外聞もない」ところが
         妙に人の心を打つようだ。
↓
○「愛」のレベル(love)
    ●主体は対象にあり,対象中心の考え方。
       但しその程度は個人による(身勝手な人間の愛は所詮身勝手)。
     自己を犠牲にしてでもそれに尽くす。
   すべてをなげうてるだけの価値を持つ。
    対象:人物・行動様式、ただし
            これまで人生に深くかかわりあったという経験が不可欠
            もしくはその経験の転化物(赤ん坊など)
    発生形態:人物以外においては「大好き」の延長線にある。
            自分にとっては必要不可欠、なくては生きていけないもの。
          恋愛においては「恋」の転化、定着による。
    時期:物事の認識能力がついてから、死に至るまでの全時期
    性質:対象の本質こそが対象になる。
            非常に安定な状態でめったなことではさめない。
            その人の幸福度を図るバロメーターと考えることもできる。
            その判断はmindではなくheartによっておこなわれる。
            容姿・性別・状態の変化によらず貫かれるのが「愛」。
            「お客様を愛する」とは、どんな客であっても愛するということ。
            「彼女を愛する」と言ったときは、彼女が老いても、性転換しても、
            植物人間になっても愛するということ。
            愛の反意語は「憎悪」ではなく
            「情欲」(自分のためだけの欲求)と定義。
   補足:「愛」という言葉自体は現在非常に軽い意味で頻繁に使われている。
            だが「愛」という言葉が飛び交っているにもかかわらず
            人々はみな愛に飢えている。
            「愛したい」と思う人より「愛されたい」と思う人のほうが
            圧倒的に多い。
           この状態を「虚偽の愛、でまかせの愛に慣れてしまい、
            真実の愛が見えなくなってしまった状態」と見る。
            ここから脱却するには自分だけの価値観を持ち、
            偽の「愛」に振り回されないことが重要である。
          愛の表現は人それぞれだが、体面を気にすることなく
            いかに自分のheartを伝えることが出来るかが課題となっている。
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なお、今後の検証活動により、内容は変更することがあります。
(検証活動って・・・)

モドル