ダイソーおそるべし!

今日(2月3日)、私は偶然100円ショップのダイソーに立ち寄るや、
結局2500円も買い物してしまった。

前行ったのは半年前くらいだったろうか、
あのときも「こんなものまで」と驚いたが今回はそれ以上である。
もはや100円ショップとは呼べないレベルの100円ショップになっている。
(モノは確かに100円だが。(^^;)

ダイソーの企業努力と、
100円で調達できる最も高価そうなものへの執着、
消費者意識のつぼに対する研究意識には頭が下がる。
なにしろ「100円」なのだから、これでは他店はたちうちできないだろう。

今回まず最初に驚いたのは音楽CDが100円で売られていたことである。
以前私はある100円ショップでCDを100円で売ることを提案したのだが、
それはパソコンソフトのミニゲームを入れたCD-ROMで、
しかも広告つきにより安く上げるという発想だった。
しかしダイソーはそんな中途半端ではない。徹底している。
なんと本人が歌っている歌入りのCDが100円なのである。
音楽業界のシステムとしてなぜこれが可能なのか私にはさっぱりわからないが、
なんらかの抜け道を使ったとしか考えられない。(^^;)
CD自体は100円で何とかできたとしても、音楽著作権とか印税やらなんやらで
コストが跳ね上がると思うのだが、どういう理屈だ?
もっとも、日本の有名歌手によるものはなく、外国の70年代以前の古い曲のCDや
よく廉価版で売られている海外オーケストラのクラシックCDとかだったので、
外国の管理会社とじかに話をつけたのかもしれない。
しかし、安い音楽テープは「本人が歌っていない」のが常識だった以前からすれば、
かりそめにも「本物」を用意したところはスゴイ。

古い外国曲で、往年の名曲がたくさんつまった安売りの音楽CDは
確かに今までもあったし、私も安さに驚いて買ったことがあるが、
それは100円ではなかった。(当たり前だ)
100円でモノを売る、というのは、
実際の商売のルートを具体的に思い描けば描くほど、
非常に難しい、と思わざるをえない。
(でなければどこのお店でも100円で売ってるはずだ。
 他店で500円や1000円するというのにはそれなりの理由があるはずで、
 それを100円で売ろうと考えること自体おそるべきことだ。)
いくら物価の安い外国で作って輸入するにしても限界があるはず。

・・・と思うのだが、いつもいつもダイソーは裏切ってくれる。
これではCDレンタル屋さんの立場がない。
ある種の音楽に限っては「借りるより買ったほうが安い」という
奇妙な逆転現象をつくりだしてしまったのだから。

もうこうなったら少々のことでは驚かないよ、と思っていたのだが、
店内をまわっているうちにまたまた驚くべきものに遭遇した。
だ。

たしかに今までもダイソーには本があった。
しかし私が知っているのは、うすっぺらのいかにも安そうな本だ。
内容はけっこう一般人の購買意欲をひきそうな「お役立ち」「便利」系のものだが、
装丁はちゃちい、というのがイメージだった。
しかし今回は前回見たときより厚い
しかも品揃えがやけに豊富だ。
心理学系、教育系、地図にミステリー小説まである。
本屋で同系統の本を買えば、400円〜1000円といったところだろうか。
以前の薄っぺらな本と違い、「1人の著者が出版した」とみなせる類の本がある。
またしても、印税はどうなっているんだろう、と気になる(^^;)
本を見ると、冒頭にさすがに著者名は書いてあるが、
「本」にはおなじみの奥付の本の説明(書名、著者名、出版元、著作権などをまとめた表記)がない。
とするとこれは「本」ではないのか?
いや、見た目は「本」なのだが、法律上とかでは「本」ではないのか?

確かに本は「古くなっても本屋ではずっと定価。安売り不可」という原則が
最近くずれてきたのは知っている。
だから「本屋」でも新古本と称して安売りが始まったり、
自由価格本と称して安く売られたりしてきた。
とはいえ、読み古しの古本ではなく、100円で買えるというのは
画期的すぎるのではないだろうか。
音楽CDと同じく、本も「著作者が存在する新刊本を100円で」というのは不可能だろう
と思っていただけに、非常におどろかされた。

「これは100円では無理だろう」というものを
「なんとあれが100円で!」などと広告を打つこともなく、
実にさらっと何気においてあるダイソー、
次は何を置いてくれるのだろうか。期待している。

〜後日談〜2002/02/14追加

私はいらないCDは中古CDを買ってくれるお店で売ることにしているのだが、
さすがにもともと100円で売られているダイソーのCDは、
中古CD屋で拒否されるだろうな、と勝手に思っていた。
ところがなんと、このあいだ行った中古の本・ゲーム・CDを扱っている店では、
ダイソーのCDが1280円で売られていた。(^^;)

CDにはしっかりと「ダイソー」と書いてあるのに、店員は100円ショップの100円CDだと気付かなかったのだろうか?
まあ、気付かなくても無理はない。
中古CDで食っている者ならなおさら、「CDが100円で売られている」など
頭の片隅にもないのであろう。
たとえ「ダイソー」と書いてあっても・・・。
そんなわけで、100円で買ったCDがもしはずれであった場合、
中古CD屋に売りに行けば、もしかすると100円以上で買ってくれるかもしれませんよ(^^;)


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